2017年4月19日水曜日

スクールをはじめ、2歳~小学校の保護者と英語学習についての対話をする日々ですが、私なりに親として今の大学や就職の現場を見る事もあり、生まれてから大人になるまでの日本においての英語学習について、どのようにしてあげたら良いのかを最近よく考えています。

はじめに、幼児や小学生では、英語の進捗状態を計るものは、日本では一般的に英検くらいしかないため、皆さんがまず目指すところは英検です。

英検は、ネイティブ講師には、コミュニケーション能力をはかるものではなく、テスト勉強でしかないと言われがちですが、他にステップアップを実感でき、認知が広くされているものが無いので、頑張る生徒は英検を目指しています。TOEFL Primaryなどが英語の運用能力を試せるかと思うのですが、認知が低いためスクールでの導入に足踏みしています。

日本では、そこから一般的に英検の取れるところまでを目指すわけですが、大人になっても実際に英語を高いコミュニケーションレベルで運用できる人が他アジア諸国に比べ少ないのは、英検や受験英語の影響かと感じてしまいます。ちなみにTOEICも韓国と日本を出ると認知はそこまで無いようですね。

大学になり、子どもを海外の大学に交換留学させることになると、英検は姿を消し、TOEFL iBTやIELTS Academic, TOEFL ITPのスコアが何点なのかを問われます。語学留学もピンからキリですが、良い大学ほどWriting, Speaking, Reading, Listeningそれぞれ細かくスコアが決まっていて、すべてにおいてバランス良く一定の点数以上でなければ、そもそも入学の申請を出すスタートラインに並ぶこともできません。

ちなみにもし、中学や高校から、海外のボーディングスクールに入れることを考えるご家庭であれば、小学校は英語だけですべての授業が行われるインターナショナルスクールに行き、ネイティブ同等ですべての教科において良い成績である上、SSAT受験の準備や平均年収の何倍もの経済力が必要となるわけですが、そこを目指すのであればまた違うアプローチが必要となります。

一般的には、Writing, Readingは、日本の学校での英語学習で出来ると考えると、幼児期からの英語は、Speaking, Listening の力を出来るだけ高めてあげて、高校や大学になったときに4つの領域のバランスが良い状態に持っていってあげれたら理想と考え、スクールにおいては、子ども達に片言の返答ではなく、はじめから最後まで正しい文章で話す練習を、日々先生は工夫して進めてくれています。

個人的な意見ですが、『グローバルな人を育てる』という表現を大学案内や企業広告で使っているのを見ると、何をもって『グローバル』と言うのか、実態がよくわからず安っぽい言葉だなと感じてしまいます。私達大人も、子ども達が何になりたい、どうなって欲しいのかを具体的に想像できるように、世の中の情報に敏感であることや、子ども達にアドバイスできるような経験を積む努力が必要だと思います。そう心がけることで、今から何をしてあげたらよいのか方向性も見つかるのではないかと思います。

言語は何の為に学ぶのかというと、言語が違う国で不自由なく生活が出来ることや、その国の人と意思の疎通をするために学ぶものです。『子どもに英語を身につけさせたい』と皆さんが思っている英語というのは、何を目標にされているのか。。。それを見失わないよう、子ども達を是非サポートしてあげてください。

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