2017年9月2日土曜日

”センスが良い”



 リトルスプラウトで初めてのサマースクールが終わり、やっと少しブログを書く余裕が出来ました。サマースクールでは、英語を使いテーマから学ぶプログラムを小学生に体験してもらいました。街頭で外国人旅行者に突撃インタビューをしたり、最終週の”Space"では、ペーパーマシェで太陽系を作り、スペースシャトルも一緒に飾りました。


 9月になり、来春からの新入学生徒のご案内を作成するにあたり、2017年のオープンから現在までの活動と写真を振り返っていたのですが、この半年足らずの短い期間にも関わらず、その活動のバラエティーの多さに、運営した自分たちがびっくりしました。そしてそのそれぞれの場面で、子ども達の笑顔がとても良く、心から笑顔になれる環境が作れていることを嬉しく思いました。

 

 私自身の話になりますが、幼稚園選びの時期にいろいろな園に行ったとき、夏の日に園庭で子ども達がパンツ1枚になり、裸足で水を浴びながら走り回っている幼稚園がありました。泥だらけでホースから出る水のアーチをくぐる子ども達のはじける笑顔が印象的でした。結果その幼稚園に子ども達がお世話になったのはもうずいぶん前のことです。  
 その時、園長先生とお話をしましたが、その時点でもう何十年も数えきれない子ども達を育ててきた大変キャリアのある園長先生が、『この時期は土台作りが大事なんですよ』というお話をしてくださったことが私の園選びの決め手になりました。

 土台というのは、”生きるセンス(感性)を磨く”ことだと思います。体力・精神面で安定している状態であったり、自分の事が自立して出来る、言われなくても場を察して行動できる、きちんと挨拶と感謝の気持ちを伝えられる、物事に興味を抱くことや、説明されたことの飲み込みが早い。。。ということは、生きていく為には当たり前で意識することを見落としがちではないかなと感じます。そのようなセンスは、周りの大人がその大切さを知って、そのように仕掛けていかないと自然に身につくものではありません。土台がしっかり出来ていない上に勉強や習い事を一生懸命積み上げても、自分事ではなくやらされているため、物事に興味を持てなかったり、いつも誰かに言ってもらわないと分からない、大人をリスペクト出来ない、うそをついてごまかす、じっくり集中して出来ない、人の話を聞けないなど。。。気になることが見える場合があり、思春期になると親子の信頼関係が崩れてしまう恐れや、それまでの労力が無意味になってしまう危うさがあります。このような要素が大人になっても残っていると、周囲から信頼してチャンスを与えてもらうことが難しくなり、苦労するんだろうなと想像してしまいます。

 子どもに将来どうなって欲しいですか?と質問をすると、幸せになって欲しいと答える方がほとんどです。幸せである為には何が必要でしょうか。安定した仕事に就くことも一つだと思いますが、それ以外にはどうでしょうか。今どんなことを優先させて身につけるべきでしょうか。
子育ては、子どもが社会に出て一人で生きていける力をつけてあげることだと思います。親が力ずくでやらせて言うことを聞くのは小学生くらいまでです。それからは親が見えない時間も増え、家庭以外の世界が広がっていきます。その時、正しく自分で考えて行動出来るか、何かあったときに子どもが親を頼ってくれる関係を築けているかが課題です。子ども達には、たくさん見て、感動して、自分で体験し、失敗して、そこから学びをくり返して、どんなことがあっても生き抜ける”センス”を磨きながら成長していって欲しいなと思います。
 

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